DreamMakers®
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NLP

ワーク(喪失感の先に)

 卓越したモデルから学び、それを実践して行く事を目的とするNLPの中に、喪失感を乗り越え、成長していくためのワーク(左書籍参照pp303-306)があり、それをここで紹介しよう。

 喪失感そのものは決して悪い事ではなく、人としてより深みのある人間らしさを獲得する上で、必要なプロセスであるとも言える。ただ、もしここで問題があるとするなら、この感情にあまりに埋没し過ぎて、新たな一歩を踏み出せない状況になっている時であろう。そしてこの「喪失」を体感している時のその人の頭にある「地図」が、この問題を解く鍵となる。

 外界で生じている出来事自体は、中立的で、喪失感を引き起こしている訳ではない。それを見聞きしている人がそこに意味を見いだしているから、結果として「喪失感」を感じているのである。つまり外界の出来事と感情の間には、そのふたつをつなぐ架け橋の様なものがあるのだ。

 それでは、ひとつの方法として、この架け橋の再構築を創り上げて行く流れを示したい。

1)悲観している対象を特定する。
 喪失した人や物、動物などについて思い浮かべてみる。そのイメージはどのように見えているであろう?現実には、「失って」しまったものであり、この時に思い描くイメージは程度の差こそあれ、今存在するものと比較して、より現実感が乏しいであろう。

2)自分自身の行動や思考を制限している悲観を特定する。
 未来に向けて考えたり、行動しようとする時に、いつも出て来てしまう、行き詰まり感を感じさせる悲観は、どれだろうか?そして、その状態はどんな感じで、何がその行き詰まっている感じを与えているのだろうか?

3)「特別な思い出」を特定する。
 その喪失した対象物や人との特別な思い出を振り返る。その時の体験は、今の自分にどのような意味があるのであろうか?これからもずっと大事にして行きたいと思うものは何であろうか?

4)その喪失してしまった対象物や人物からのリソースを特定する。
 もうすでに生活の一部ではなくなってしまった対象物や人物を思い出す時に、安らぎや心地よさを感じる経験には、どのようなものがあるだろうか?そして、そのプラスの感情を生み出しているものは何だろうか?

5)このリソースを維持する事を確認する。
 これからもずっと、このプラスの感情をもたらしているリソースを、悲観の代わりに、持ち続ける事に自分の中で、納得感があるだろうか?

6)その価値ある体験を再現する。
 その対象物や人物と一緒に過ごした特別な時間を思い出してみる。まるで、等身大のその対象物や人物がそこにいるかのように。そしてこのプラスの感情をしばらく味わってみる。

7)価値観を特定する。
 これからもこの状態を続けて行く為に、対象から感じ取られた価値観を特定し、それらをすべて象徴するひとつのイメージを創り上げ、そのイメージを自分の中に取り込む。

8)これからの自分の姿をイメージしてみる。
 そのイメージを内在化した自分自身の未来がこれからどうなっていくのかを想像してみよう。そしてその財産を持ち続ける事で、いかに自分を豊かにしていくのかについても感じてみよう。

9)再確認する。
 それでは、その人のことを考えてみよう。以前と同じ様な悲観が、まだそこにあるかどうかの確認をする。

感情は解釈である

 キャリブレーションという言葉が、NLPの中にあります。相手の無意識的に行われる非言語的な反応を五感で感じる事で、表面的に表現された内容(表層構造)の根底にある深層的な内容(深層構造)への理解を深めていく過程を、キャリブレーションと言います。この言葉は、元々技術的用語で、基準値と対象物を照らし合わせる意味であり、基準値そのものは当然、標準的なものさしである必要がある。

 ここから分かる事は、相手の心の動きにきちんとあわせていく為には、まず自分の心の状態を安定的なものにすることが必要で、例えて言うなら、静かな湖面の上でこそ、どのような小さな石が投げられてもどこに落ちたかが分かると言えばいいでしょう。逆に言えば、雨がザーザー降って、湖面がざわついていれば、大きな石が投げられても投下地点は全く分からない事になります。

 しかしいずれ雨も止みましょう。本来ならば、ノイズの原因が消えた訳ですから、湖面は元の平らかな状態のはず、ですよね。しかし現実はなかなかそうはなりません。しかも一度、「学習」したノイズの原因だった対象が何もしなくても、まるでパブロフの犬みたいに勝手にノイズを生じさせる「自分」が存在します。

 そのノイズをどうやって調和させ、一体となる「自分」を取り戻すのか、それが相手の心を感じていくキャリブレーションする上で必要な自分自身の「インフラ整備」ではないかと思います。そして、この「インフラ整備」を行うのが、NLPの役目だと言えます。